DRMの位置付け

リスク職人の能書き

今週からDynamic Risk Managementとは何かについて語ります。まず、DRMの位置付けです。一言で言うと「これからのガバナンスの原理原則を体系化する試み」です。なんて、大上段に構えてみましたけど正解を語ろう等とは考えていません。デジタル化の進展や地球環境の変化等、経営環境が変わる中で、これからのガバナンスのあり方を考えるための材料になればと思います。ガバナンスという言葉には、事業活動に対するブレーキ役のイメージを持たれる場合が多いのではないでしょうか。儲ける方法が決まっている時は、利益至上主義で暴走することを防ぐためにブレーキをかけることがガバナンスの主な役割であることは間違いありません。しかし、「どうすれば儲かるのか、新しい挑戦をしなければ」という時に、ブレーキ一辺倒のガバナンスではいけませんね。目的達成できる方向へナビゲーションしたり、挑戦を加速するためにアクセルを踏むようなガバナンスが必要です。また、ガバナンスの対象となる課題は宇宙空間のように広がり続けるでしょう。それらを俯瞰して捉えるために、人間中心の視点、データの視点、マネジメントシステムの視点、技術の視点という互いに不可分な4つの視点で広くカバーする意識が必要だと考えています。