「戦略とは何か?」経営学における権威の一人であるヘンリー・ミンツバーグは、10のスクールに分けて”戦略”という獣の全体像を示しました。Dynamic Risk Managementでは、もう少し簡単に考えて事業の変革期と成熟期で戦略プロセスを使い分けます。事業の変革期は、創発的に仮説検証しながら物語を描いて前進する戦略プロセスが適しています。良い意味でこだわりを捨てて、試行錯誤しながら実践することが必要です。事業の成熟期は、意図的に作った計画やルールに従って実践し、問題があれば改善する戦略プロセスが適しています。良い意味で予定調和になることが大切です。伝統的な企業は成功体験があるが故に成熟期の考え方に縛られがちですが、事業環境の変化へ対応するための解は既存事業の延長線上には無いかもしれません。一方で、新事業を成長させてマネタイズするためには、いつまでも変革期の考え方で試行錯誤を繰り返すだけでなく、成熟期の考え方へ移行することも必要でしょう。変革期と成熟期で戦略プロセスの使い分けを意識することが成功の秘訣です。